by maguroatama
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7月下旬に、研究室一同で、船橋にあるサッポロビール千葉工場を見学(メインは、その後のジンギスカンバイキングだったかも)したのですが、その折りに遭遇したのが、この写真の光景。思わず駆け寄って、写真撮影に励みました(でも、窓越しの撮影で、アングルも限られるため、こんな写真になってしまいました)。 船首部分に描き込まれた静岡県章と「希望」の文字。そして、中央部分に書かれた「TSL」のロゴ。もうお気づきになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、これは、当時の運輸省の肝いりで開発された、テクノスーパーライナー(TSL)の実験船です。 TSLは、空気圧で浮上し、ガスタービンエンジンで時速80kmで推進するという、言ってみればホバークラフトの大型版。航空機を遙かに上回る貨物積載量と、上海と長崎を1晩で結ぶほどの高速性を兼ね備えており、海運の将来を担う船として、高い期待が寄せられていました。 写真に写っている「希望」は、実験船第1号として建造された(建造費165億円)もので、その後、防災船として3億円で静岡県が購入、夏季には、清水港から土肥港までフェリーとして運航していました。 ところがこのTSL、ガスタービンエンジンを使っているために、馬鹿みたいに燃料を消費します。なんとリッター8m!(kmの間違いではありません)。原油高騰のこのご時世に、とても採算ベースに乗るような代物ではありません。 この実験船「希望」も、あまりの維持費の高さに、静岡県も持て余してしまい、夏季フェリー運航は2005年に中止。その後売却先を探したものの、買い手が見つからず、最終的に、廃船解体が決定。現在はこのサッポロビール工場の岸壁に係留され、解体を待つ身となっています。 活躍の機会も与えられず、時代の波に飲まれて消えていく船――ある意味、ターナーの描いた「戦艦テメレール号」以上に哀しさを覚える光景です。 注1)ガスタービンエンジンといえば、キハ391系の失敗(こちらも試作車のみで実用化に至らず)で懲りているはずなのに、またも同じ轍を踏んでしまったのは、TSLが計画された1989年当時のバブル景気のなせる業だったのでしょうか……。 #
by maguroatama
| 2007-09-08 02:17
| ひとりごと
台風9号:関東接近で交通に乱れ 群馬では温泉宿孤立 http://news.livedoor.com/article/detail/3297146/ TVのニュースで、「安中市で、県道が崩れて温泉宿が孤立」と報道していたので、「もしや」と思ったら、やはり霧積温泉でした。 峠の釜飯で有名な横川駅から、狭隘な県道をうねうねと上っていったところにある霧積温泉。2軒のひなびた宿が、ぽつん、ぽつんと点在するこの温泉は、西条八十の「麦わら帽子」の詩の舞台でもあり、それをもとに書かれた「人間の証明」(森村誠一)の舞台でもあります。 この霧積温泉、数年前のゴールデンウィークに宿泊したことがあります。直前になって電話をかけてみたら意外にも空いており、料金も通常期と変わらず手頃な値段だったことから、さっそく出かけてみた次第です。東京から至極近いのに、世の喧噪から離れて静穏な雰囲気。温泉も、肌温い透明の湯がこんこんと湧き出る、たいへん気持ちのいいものでした。 その霧積温泉が、台風による県道の土砂崩れで孤立とのこと。横川駅から霧積温泉に向かう県道に、崖下の険しい区間が続いていましたので、そこが崩れたのでしょう。しかも停電中とのことで、相当心細い思いをしていることでしょう。早い復旧を願いたいものです。 #
by maguroatama
| 2007-09-07 00:50
| ひとりごと
引っ越しは、不用品を整理するいい機会でもあります。
とはいえ、すべて廃棄するのでは、環境にも懐にもやさしくありませんので、少しでもリサイクルしたいもの。ここ最近、本やマンガを売りにブックオフに行ったり、鉄道のダイヤグラムを鉄道趣味の店に売りに行ったりしています。 大学の研究室に置いてある自作の古いPCは、さすがに廃棄するしかないかなと思っていたのですが、こちらも、意外に引き取り手が見つかりそうで、ほっとしています。 このPC、博士課程に進学した頃に組み立てましたので、もう6年物になりますが、当時としては高スペックのパーツを惜しみなく注ぎ込みました。その後もパーツをいくつか付け足して、 CPU Pentium4 1.6GHz という、一風変わったマシンになっています。自分で作って、改良を進めたマシンだけに愛着もひとしお。廃棄するにはしのびなかったので、引き継いでくださる方が見つかりそうで、なによりです。 #
by maguroatama
| 2007-09-06 17:43
| ひとりごと
最近、新幹線づいています。 先週は、舞鶴から帰京する際に東海道新幹線を京都から東京まで利用。普段は飛行機で広島や山口に飛ぶので、東海道新幹線に乗るのは、実に3年ぶりのことでした。 そして、昨日と今日は、徳山まで往復9時間以上の乗車。 舞鶴から帰京した際に、たった2時間余の乗車で腰を痛めてしまったので、東京から徳山まで4時間半乗車し続けたらとんでもない事態になりかねないと思い、往復とも新大阪で乗り換えることにしました。東京~新大阪は致し方ないにしても、新大阪から徳山までは、「レールスター」のゆったりした2-2列シートで、少しでも楽に移動しようという算段です。ついでに、論文の執筆も進められればと思い、電源コンセントのついた「オフィスシート」を選択。これでバッチリ―― と思いきや、山陽新幹線の揺れること揺れること。スラブ軌道ですから、いったん軌道が狂ってしまうと、なかなか容易には修正が効かないのでしょうか。一応、予定通りパソコンを開いて、論文の執筆を進めようとしたのですが、そのうちに乗り物酔いの症状が出はじめて、あえなくダウン。 意外に楽だったのが、往路に利用した500系新幹線でした。他の車両よりも車内空間や座席は窮屈なはずなのですが、これが意外に自分にはしっくりくるのです。やっぱり、ふだん飛行機に乗り慣れているせいで、若干狭い座席の方が落ち着くように体ができているのでしょうか。 この500系も東海道区間からは引退。今後は700系、そしてN700系しか選択肢がなくなります。これからも新幹線に乗らないわけにはいかないので、なんらかの対策を立てなければいけません。とりあえず、トラベルピローあたりを購入しておくとしましょうか。 #
by maguroatama
| 2007-09-05 23:58
| ひとりごと
調査のために、山口県周南市に来ています。 新幹線で昼に徳山駅に到着。そのまま現地調査に入りました。 集落脆弱化の状況は想像以上に厳しく、広大な農地が、いままさに荒れなんとするさまは、中山間地域をある程度回ってきた私ですら、言葉を失うほどでした。 聞けば、昭和41年当時は156人が住んでいて、集落内に小学校の分校まであったのですが、現在はなんと3人にまで減少しているとのこと。この40年間で、実に98%の人口減があったことになります。 決して、生産・生活条件が著しく悪い集落ではありません。国道からさほど距離はありませんし、地区内では比較的耕地の広がりの大きい集落です。こうした集落ですら潰廃局面に達してしまうというのは、それだけ瀬戸内沿岸のコンビナート工業地帯の人口吸引力が高かったということなのでしょうか……。 このように、個別の集落ごとではたいへん厳しい状況がありますが、地区(旧村)全体で見ると、特産物を通じた交流経済が既に成立しているほか、地域活性化に意欲のある人材も少なからずいらっしゃるなど、大きな可能性を秘めた地域です。今後、なんらかの形でお手伝いができればと思っております。 #
by maguroatama
| 2007-09-04 23:42
| 旅先より
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