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![]() 「おいしい食べ物多い」1位高知 「なぜだ!?」とネット論争 http://www.j-cast.com/2007/08/11010265.html リクルートが全国1万人の宿泊旅行者を対象に行ったアンケート調査で、「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」県として、高知県が1位を獲得したそうです。この結果に対して、某掲示板等で議論百出したようですが、地元出身者としては、全国トップかどうかは自信がありませんが、少なくとも美味いものが多い県であることは間違いないと思います。 高知といえば「海」というイメージばかりが強いようですが、高知は実は山国でもあります。山の文化が育んだ食文化は、山の恵みを存分に使い尽くし、実に多様。その中でも、極めつけが、田舎寿司でしょう。おあげさんの代わりにこんにゃくを使ったいなり寿司、海苔の代わりにタケノコを使った巻き寿司、ミョウガ、りゅうきゅう・・・海の幸が使えない代わりに、山の幸を見事に組み合わせて、本来の寿司に決して劣らない完成度を実現した至極の食文化です。 土佐は山と海の国。山が海に迫っていて、耕地は多くありません。だからこそ、高知では、いろいろなものを料理に仕立て上げてきました。山では、ワラビ・ゼンマイ・タラの芽はもちろんのこと、イタドリまでも食用に供します。柚子や小夏、文旦など、柑橘類の種類も豊富です。海は海で、たとえば見た目はいかにもグロテスクなうつぼを用いて、一級品の味わいを作り出しました。貝料理の豊富さも、全国随一ではないでしょうか。 そして高温多湿の気候は、調理法を発達させました。蒲鉾、竹輪、天ぷら、鰹のたたき、鰹節、鰹の塩辛・・・魚類の加工品がこれだけ多いのは、高温多湿による魚の傷みをいかにカバーするかを考え続けてきた知恵の賜物でしょう。 ニンニク文化も、高温多湿の気候ならではのものです。長宗我部が朝鮮の役の際に、韓国のニンニク料理を高知に持ち帰ったのが由来と言われますが、私は、高知の高温多湿の気候が、にんにく文化を発達させたのだと思います。 鰹のたたきは、やはりニンニクのスライスを載せて食べてこそのもの。ニンニクを欠いた鰹のたたきは、鰹のたたきとは言いません(きっぱり)。 それから「ニンニクぬた」。刺身を醤油ではなく、ニンニクぬたで食べるのが土佐流です。 このように、山の幸と海の幸が会する地理環境、そして高温多湿の気候が、高知に様々な美味しものをもたらしてきました。 ![]() けれども、高知に美味いものが多い理由は、それだけではありません。美味いものを食べようと食欲をたくましくしてきた土佐人の存在なくして、これだけの食文化は築きえなかったのではないでしょうか。 それは、皿鉢料理を囲む宴席に垣間見ることができます。 皿鉢料理こそ、高知の食文化の集大成といっても過言ではないでしょう。新幹線車両を走らせただけで「Shinkansen」とは呼べないのと同様、大皿に料理が盛りつけてあるだけでは「皿鉢料理」とは言えません。皿鉢料理は、いかに省力的に、楽しく、無駄なく、そして美味しく食を味わうかを追求した、1つの完成された「システム」なのです。 高知の宴席の準備は、料理さえ完成すれば、あとは実に簡単です。料理を大皿に載せ、宴席のテーブルに並べる――小さなお猪口にグラス、小皿2枚に箸を横に添えるだけで宴席の完成です。そして、お盆に小皿の山を載せて、何ヶ所かに置いておけば。小皿が足りなくなったら、客人がセルフサービスで補給してくれます。これで、給仕の手間が省力化され、女性も宴席に加わることができるというわけです。「はちきん」が「はちきん」たる由縁でもあります。 皿鉢は、寿司の載った桶から、刺身がふんだんに盛りつけた皿、海老フライから鯖の姿寿司、サザエから羊羹まで載った「なんでもあり」の皿(組み物)――などなど多種多様な盛り皿から構成されます。だから、欲しい皿がちょうど目の前にないことが多々あります。でも、席を移動してまで料理をとりに行くということは、あまりありません。大皿と大皿を交換するということもありません。基本的に、手の届かない料理は、他人に頼んで皿によそってもらう――皿鉢料理は、コミュニケーションの道具でもあるのです。 寿司や刺身の皿は早々になくなりますが、たいてい「なんでもあり」皿の料理は宴席が終盤に差し掛かっても、多くが余ってしまいます。余った料理は、基本的に、宴席の客がパックに詰めて持ち帰ります。持ち帰った料理は、翌日の朝食となります。 もちろん、鯖の姿寿司も持ち帰りの対象となりますが、たとえ酢と塩でしめているとはいえ、さすがに1晩おいた鯖を食べるのは、ちょっと躊躇します。そこで、鯖の姿寿司は、オーブントースターで焼いて、焼き鯖寿司にして食べます。残り物の鯖の姿寿司を焼いて食べる――これが高知流の焼き鯖寿司です。でも、これが実に美味いのです。鯖ももちろん美味いのですが、なんといってもちょっぴり焦げた酢飯の香ばしさがたまりません。ならば、最初から焼き鯖寿司として提供すればいいじゃないかという声もありそうですが、それは違います。宴席でしこたま飲んだ後、けだるさの残る翌朝に、残り物の姿寿司を焼いて食べるからこそ、酢飯の香ばしさが身にしみるのです。 そう、高知の味を育んだもう1つの要素――「酒」の紹介を忘れていました。ただ、私は下戸なので、酒の魅力を語るには心もとありません。誰か他の方にお譲りするとしましょう。文章もちょっと長くなりすぎましたし・・・。 梼原を後にして1年半。そろそろ土佐料理が食べたくなってきました。 ![]() #
by maguroatama
| 2007-09-04 01:53
| グルメ
長年、自分で借りたサーバにMovable Typeをインストールして、ブログを運用してきましたが、Movable TypeのCSSをうまくアレンジする時間がないこと、サーバの容量が不足して、満足に写真をアップロードできないことなどもあり、独自サーバでの運用はあきらめ、思い切ってエキサイトブログに移転することにしました。
どこのブログサービスを利用するか悩んだのですが、javaスクリプトが使えなかったり、エクスポート、インポートができないなど、やや機能に不満はありますが、CSSの修正がしやすいこと、容量が1GBとそこそこ大きいこと、サイズの大きな写真が掲載しやすいことが魅力で、最終的に、エキサイトブログに決めました。 前ブログは、ここ半年ばかり更新がおろそかになっていましたが、移転を機に、更新頻度をアップさせようと思いますので、どうぞご贔屓によろしくお願いします。 なお、以前のブログは、閲覧用に残しておくことにしますので、どうぞこちらからご覧ください。 旧サーバの「まぐろのあたま」 #
by maguroatama
| 2007-09-03 00:57
| ひとりごと
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